メンバーのモチベーションを下げる1on1ミーティング

メンバーのモチベーションを下げる1on1ミーティング

定期的に上司と部下が1対1で面談を行う1on1ミーティングは、

  • 上司と部下の信頼関係の構築
  • 部下の育成
  • 部下のモチベーションの向上

など、様々な効果があるという記事を目にします。

しかし、1on1ミーティングを導入している会社の中でも、期待する効果を十分に得られていないケースも多くあります。

1on1ミーティングが上手く行われている会社であれば、様々なプラスの効果を得ることができますが、逆に上手く行われていない会社では、1on1ミーティングが部下のモチベーションを下げる1つの要因になるケースもあります。

忙しい業務の合間にやっと実施できた1on1ミーティングが、部下のモチベーションを下げる要因になるような状態は決して望ましい状態とは言えません。

今回は、モチベーションを下げる要因となりえる1on1ミーティングのケースを考えてみたいと思います。

この記事は以下のような人におすすめ!
1on1ミーティングを実施しているが、あまり評判がよくない
1on1ミーティングのポイントを理解しておきたい

1on1ミーティングは面談者のテクニックも大事

1on1ミーティングは面談者(上司)と被面談者(部下)が1対1で行う面談です。

1on1ミーティングにおける面談者(上司)の役割は非常に重要です。

上司がいかに被面談者となる部下の気持ちを引き出すかは、上司と部下の関係性や、上司の傾聴スキルが大きく関わってきます。

よく言われるのが

  • 面談者は聞き役に徹して被面談者が話しやすい空気をつくる
  • コーチングの要素を用いて、被面談者本人の気づきを促す

など、面談実施の「テクニック」が取り上げられます。

そういったテクニックや面談の場作りはたしかに大事ですが、被面談者のモチベーションを下げる要因は、「テクニック」を活用する以前にもあることを考えてみたいと思います。

今回は、そんな被面談者のモチベーションを下げる4つの要因を上げてみたいと思います。

① 実施することが目的の1on1ミーティング

1つ目は、1on1ミーティングを実施することが目的になってしまうケースです。

1on1ミーティングは1回で終わりではなく、定期的に継続して行う面談です。

面談を行う頻度は四半期、毎月、隔週、毎週など、面談者と被面談者の関係性や会社の状況によって様々ですが、突発的に実施されるものではなく、定期的に繰り返し行われるものです。

定期的に実施することがあらかじめ決まっているため、通常であれば社内の予定表やカレンダーといっったところに予定を入れ、関係者が分かるようにして実施することでしょう。

社内で面談の実施状況を管理する人事部や管理部門の担当者は、面談が実施されているかどうかを確認し、予定が組まれていない対象者について、面談設定のリマインドを通知するケースも多いと思います。

そのような状況で実施していると、1on1ミーティングを実施することが決まりだからやる必要があるという意識が強くなってしまい、1on1ミーティングの必要性や納得感などを得にくいものとなってしまう場合があります。

そのため、

  • 1on1ミーティングをなぜ実施するのか
  • 1on1ミーティングを通して何を実現したいのか

といった、1on1ミーティングの目的や背景などを理解した上で実施することが大切です。

単に1on1ミーティングを実施すればよいということではないんだね。

② その場限りの1on1ミーティング

2つ目は、1on1ミーティングの話がその場限りで終わってしまうケースです。

1on1ミーティングを行う会議室の中では色々な会話が行われたとしても、会議室を1歩出た後からは、その話題に触れられることはないケースです。

本来上司と部下は仕事をともに行う仲間やチームであって、1on1ミーティングという定期的な時間を設けなくとも、必要に応じて適切な報告・連絡・相談という、いわゆる報連相を行うことが仕事をする上で必要なことだと思います。

1on1ミーティングで話した話は、1on1ミーティングの中でしか話してはいけないものではないはずで、1on1ミーティングという枠を設けずに常日頃からのコミュニケーションを取ることが大切になってきます。

逆に1on1ミーティングの中でしか話が進まないとすると、「結局今話しても何も変わらない」という印象になり、そのうち、話す内容がどんどん薄くなっていくことでしょう。

③ 同じ話を繰り返す1on1

3つ目のケースはインパクトが大きいです。

面談者となる上司には、大抵の場合、複数の被面談者となる部下やスタッフがいます。定期的な1on1ミーティングを実施してると同じ時期に複数人の部下やスタッフの面談を実施することが多く、「誰といつどんな話をしたか」ということを記憶していくことが難しくなってきます。

最初の内は記憶できる範囲かもしれませんが、時間と回数を重ねる内に、一度聞いた質問や話を再度、被面談者に聞いてしまうことがあります。

一方で、被面談者から見ると面談者となる上司は1人ですし、「自分が話したこと」は鮮明に覚えているものです。その状態で上司から同じ質問をされると「前回も話したのに・・・話を聞いているようで聞いてくれていない」という話になり、これも話をする意識が薄れていく要因となります。

そのため、1on1ミーティングで話した内容はできるだけ手書きでもよいのでメモを残し、いつどんな話をしたかを面談実施前に確認した上で、1on1ミーティングを実施することが大切です。

④ 相性が合わない1on1

4つ目のケースです。

これは1on1ミーティングだけに限った話ではないですが、上司も部下もそれぞれのキャラクターがありますので、「相性」というものがどうしてもでてきます。

いくら仕事ができて、尊敬できる素晴らしい上司でも、「相性」があわなければ十分に本来期待する被面談者との1on1ミーティングは実施できないものです。

これを回避することは組織上難しい場合も多いですし、そもそも「相性」がよいかどうかの判断もまた明確な定義が難しいものですので1on1ミーティングだけでなく人材配置でも難しいテーマになると思います。

少なくとも面談者側の意見だけでなく、被面談者からの意見や満足度をアンケートや自己申告などで収集する仕組みを設け、定期的に見直し、改善をしていくことが大切になります。

以上、被面談者のモチベーションを下げる4つの要因を上げてみましたが、上記に上げた要因も1つの例であって、結局は会社や組織、そこで働く社員の状況によって、どのようなやり方がよいものかを常に考えながら実施していくことが大切です。

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